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治療雑感

  • 執筆者の写真: keikouto59
    keikouto59
  • 2022年6月30日
  • 読了時間: 3分

最近、メンテナンスでいらている方の中で以前と違って調子は良いんだけど何かやる気がでない、憂鬱になりやすいということがある言われたりすることがあります。

その方もそうですが脾虚の傾向にある方が多いように感じます。


脾が弱ると身体への影響は、粘膜系がダメージを受けやすくなります。

目やのど、呼吸器が弱くなりやすくアレルギー症状も出やすくなります。脾が弱っている時に補いたいのが甘味。そんな場合、「無性に甘い物(アイスクリーム、糖質の高いお菓子類)が欲しくなり食べ過ぎていました。」と言うようなことがあります。


この甘味は、「砂糖」のことではなくて漢方でいう甘味の食材でサツマイモやかぼちゃ、玄米、とうもろこし、栗、キビ などでイメージとしては、黄色い食材・ほんのり甘味のある食材を取るのが良いのです。穀物のもつ自然の甘味のことなので、「甘味を補いたい!」と言って砂糖が入ったものを食べ過ぎるのは避けた方がいいのです。


ここで身体が「糖化」することについて考えますと取り過ぎて血中にあふれた糖は、体内たんぱく質(アミノ酸)と結合し、非酵素的に焼け焦げたような化学反応を生じるメイラード反応を起こします。メイラード反応は身近な現象です。

例えばどら焼きやケーキ、パンの美味しそうなこげ茶色はすべて糖とタンパクのメイラード反応による糖化物です。これらの製品にはすべてメイラード反応が関わっています。

このメイラード反応によって作られる物質を最終糖化産物(AGEs)といいます。


このAGEsは体内に酸化ストレスを引き起こし、脂肪を酸化させると動脈硬化を引き起こしたりします。糖尿病ではない人でも高血糖値の人は代謝上の障害が発生します。人によってはたんぱく質(酵素)が糖化してしまうことで代謝酵素がうまく働かなくなり肝臓における解毒がうまくいかない、活性酸素を除去できない、細胞内の代謝産物を細胞外にうまく放出できない、細胞内でうまくエネルギーを作り出せないその結果、頭痛やめまい、冷え性や血流の低下や老化につながるような状態になります。白内障や骨質の低下、靭帯・腱の劣化なども糖化によって起きてきます。


つまり、糖化は老化といっても過言ではありません。コラーゲンやエラスチンが糖化すると堅くなり、伸び縮みできなくなることで構造的にもろくなります。

肌では弾力を失いシワやタルミになりやすく、また黄ばみ、くすみの原因になります。さらに紫外線のダメージにも弱くなります。


慣れない年末掃除をすると肩関節周囲炎を起こす人が年始に増えたり孫をおんぶしただけで腱板を痛めたり、立ち上がった拍子に膝を痛めたり・・・人の身体は徐々に糖化の影響によって侵され続けているのかも知れません。


 
 
 

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